寒いときは家の中にも寒さが伝わり、四季の自然を愛そうにもガラスごしに眺めるのが精いっぱいで、とても外に出る気になれません。
正月にハイビスカスを咲かせることもできます。
そういえば友人のドイツ人も、窓ぎわに大きな鉢植えのハイビスカスをおいていますが、あの寒いドイツでハイビスカスが長年生き続けて太い木にまで生長しているのには驚かされました。
植物の緑は不思議に心地よいものです。
家中で育つ元気な緑は、目を楽しませるだけでなく、ちょうどよい加湿器の役割もはたします。
ところが欧米人の家では、必ずといっていいほど庭にテーブルがあり、「今日は天気がいいから外のテーブルで」と誘われますし、みんな自分の手で庭いじりをして花や野菜を育て、日本人以上に自然を楽しんでいるようです。
大切なことは、住宅がいい温度環境で守ってくれるから、安心して外の自然とおつき合いができる、ということです。
家の中にどこか寒さが同居している状態では、とても安心して外出する気になれず、おっくうになるのでわが家では引っ越して以来、妻は真冬でも庭に出て花壇いじりをするようになり、すっかりガーデニングが趣味になってしまいました。
家がいつも快適だと外へ出る気にならないでしょう、という人は多いのですが、じつはまったく逆です。
家がいつも快適だから、外へ出るのが苦にならないのです。
大きく開口をとった内と外の境界が希薄な従来型の家では、家の中から寒さをきちんと取り除くことができず、かえって自然と親しむことができないのです。
一方で、閉鎖的にみえるようでも、むしろ内と外の境界をしっかりつくって外の季節を遮断し、家の中に「いつもいい季節」をつくり出すことで、自然と一体になって季節を楽しむことができるというのは皮肉なことです。
愛知県のTさんは、ご夫婦と娘さん2人、高齢のお父さんとで、昔からの田舎風の大きな家に住んでいました。
8畳4間続きの、いわゆる「田の字」型の間取りの家です。
夏は風が通ってよいのですが、とはいうものの、近年の都市化のせいで風もだんだん熱くなってきています。
すき間や開口部だらけ、断熱など無関係の土壁の家ですからエアコンもききが悪い。
それに、なんといっても冬の寒さはなみたいていではありません。
そこで、若夫婦は別棟を改造してハイブリッドソーラーハウスにすることにしました。
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